宇治自治体問題研究所
財政を一から学びながら
市民の手で調べてみた
宇治市の財政
発行 2020年8月
要約版
2018年の年末から1年間全6回の学習会を開催(講師:初村尤而氏)。その成果を「宇治市の財政」にまとめ、2020年8月に冊子を発行しました。このホームページは冊子の要約です。
■2019(R1))年度の決算カード(宇治市版)が公表されています。この要約版のグラフは、19年度決算を反映させました(2021年1月加筆)。
宇治市の人口18万7千人 2011年から減少始まる
宇治市の人口(住民基本台帳人口)は、2010(平成22)年までは多少のデコボコはありながらも、増えていました。
2011年から減少を続けています。
決算カード(各年度)から作成
決算カード2013年度の人口は2014年1月1日現在の数値、以下同様。
それ以前は、年度末の数値(2012年度の数値は2013年3月31日現在の数値)。
宇治市の人口増減の内訳(年間届出数)は、2012年から死亡数が出生数を上回り、自然減に転じています。
社会増減は、転入超過と転出超過を繰り返しながら推移していましたが、2012年以降、転出が転入より多くなっています(「第2期宇治市人口ビジョン 宇治市まち・ひと・しごと創生総合戦略(2020年3月)」)。
宇治市人口ビジョンによると、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の2015年国勢調査の人口を基にした推計で、宇治市の人口は、2030年に約16万人、2040年に約14万人、2060年に約9万9千人に減少すると見込んでいます。
宇治市の人口ビジョンは「本市の目標とする人口を定めるもの」で、出生率の改善(国の長期ビジョンと同じ)、2020年以降社会増減0人にすることで、人口減少幅を抑制することを目指しています。
同ビジョンは、2030年に176,917人(0~14歳12.8%、15~64歳56.1%、65歳以上31.1%)、2040年に167,893人(14.0%、51.4%、34.6%)、2060年に150,786人(14.8%、52.7%、32.5%)を目標にしています。
就業人口 20年間で1万5千人減 第2次産業は1万1千人減
就業人口は、1995年の約9万人から、2015年の約7万5千人へと約1万5千人減少しています。
内訳は、第2次産業が約1万1千人減、第3次産業が約4千人減少しています。
その結果、第3次産業の構成比が相対的に増えています。
就業人口の減少は、稼働年齢層(15~64歳)の減少が大きな原因と考えられます(1995年134,796人⇒2015年107,970人)。
また、この間の経済的な出来事として、地元では、京都みやこ信用金庫と南京都信用金庫の経営破たん(2000年)、日産車体㈱京都工場(宇治市大久保)の閉鎖(2001年)が、ありました。
リーマンショック(2008年9月)や、日本の製造業の海外進出の拡大の影響を受けている可能性があります。
宇治市
国勢調査から