宇治自治体問題研究所
資料
昭和28年大水害の被害状況など
昭和28(1953)年の巨椋池大水害の被害状況などです。書籍「二八年大水害~堤防が切れた~」(発行:巨椋池土地改良区、平成27(2015)年2月1日)から、当研究所の当サイトの担当が転記しました。
■決壊の位置及び状況
1 地点 京都市伏見区向島大黒
2 延長 約450m
*決壊延長については、約600mの数字もありますが、建設省の数字を採用した。
3 深度 約6メートル
(田面高まで決壊)
4 時間 昭和28年9月25日
午後9時30分頃
5 決壊時の淀川水位
排水機場地点
OP17.87m
6 地区浸水位 26日正午
最深部5.5m
(OP15.50m)
7 浸水面積 2,880ha
8 湛水量 約8千万㎥
9 湛水期間 9月25日
から10月22日
■湛水位の変化(巨椋池排水機場)
9月26日
正午 OP15.50m
9月26日
午後9時 OP15.02m
9月27日 OP14.12m
9月28日 OP13.62m
9月29日 OP13.32m
9月30日 OP13.04m
10月 1日 OP12.98m
10月 2日 OP12.56m
10月10日 OP12.25m
10月15日 OP11.76m
10月20日 OP10.75m
10月21日 OP10.22m
10月22日 OP 9.49m
■降水量
(宇治市槇島町 巨椋池土地改良区事務所観測)
降雨量 連続降雨量(累計)
9月24日19時 26.5mm 26.5mm
9月25日
9時~12時 10.2 36.7
12時~15時 64.0 100.7
15時~16時 78.0 178.7
16時~17時 28.5 207.2
17時~18時 10.0 217.2
■宇治川堤防破堤場所からの距離と浸水到達時刻
巨椋池排水機場
1.6キロ 25日22時30分
宇治市西目川 2キロ 25日23時
宇治市小倉 4.1キロ 26日 1時
宇治市伊勢田 3.6キロ 26日 1時
御牧村北川顔 3.7キロ 26日 1時
御牧村市田 2.9キロ 26日 2時
京都市向島吹田河原
3キロ 26日 2時
佐山村佐古 4.4キロ 26日 4時
宇治市槙島 4.8キロ 26日 6時
佐山村下津谷 4.6キロ 26日 7時
佐山村上津谷 5.5キロ 26日 8時
(OP:大阪湾最低潮位で、日本全国の水準測量の基準面となっているTP(東京湾中等潮位)より1.3メートル低い。
OPはOsaka Peilの略語で、大阪港建設工事、淀川改修工事の基準として明治の初期から用いられてきた。(P176~177))
■復旧工事等の動き
〇南郷水門
閉門 昭和28年9月25日
開門 昭和28年10月2日
8時30分
〇決壊箇所
決壊日時 昭和28年9月25日
21時30分から22時の間
復旧開始 昭和28年9月28日
締め切り完了 昭和28年10月2日
2時10分
〇淀川大池樋門(旧小樋門)爆破
昭和28年9月27日
〇淀川堤防切開 昭和28年9月28日
〇全排水完了 昭和28年10月22日
〇巨椋池排水機場
浸水 昭和28年9月25日
22時30分
応急運転開始 昭和28年10月12日
全てのポンプ復旧
昭和28年10月26日